第7回 「多摩巡り の 記 録」 | 辻 巌 |
第7回 「多摩巡り 紀 行」 | 辻 巌 |
道草 “金木犀の薫る武蔵野” | 権藤 卓也 |
随想「第7回多摩巡りに想う」 | 細田利三郎 |
コラム 「 屋 根 の 鑑 賞」 | 花牟禮 通 |
道草「鈴木 稲 荷 神 社」 | 32番「鈴木山 宝寿院」 | ||
道草「ガス・ミュージアム」 | 番外「 海 岸 寺 」 | ||
道草「東京 たてもの 園」 | 33番「田無山 総持寺」 | ||
道草「 東 大 農 場 」 | 34番「慈光山 宝樹院」 | ||
35番「光明山 如意輪寺」 | 36番「金輪山 寶晃院」 | ||
37番「宝塔山 多 聞 寺」 | 道草「 竹 林 公 園 」 |
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09:00 | 発 | 一橋学園駅前
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徒歩 約1.7Km |
09:26 | 着 | 鈴木稲荷神社
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09:28 | 着 | 第32番「鈴木山宝寿院」 | |
09:40 | 発 | バス停「官舎前」乗車 | ( 立川バス)@190.- |
10:05 | 着 | バス停「昭和病院」下車 | 徒歩 約1.6Km |
10:30 | 着 | 「ガスミュージアム」
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10:55 | 発 | 「ガスミュージアム」
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11:05 | 発 | バス停「ガスミュージアム入口」 | (西武バス)@210.-
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11:25 | 着 | バス停「小金井橋」下車 | 徒歩 約0.2Km |
11:28 | 着 | 「行幸の松」→「海岸寺」
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11:40 | 発 | 「海岸寺」 | 徒歩 約0.9Km |
11:50 | 着 | 小金井公園「江戸東京たてもの園」 | 昼食(入園料@320.-)
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12:45 | 発 | 小金井公園「江戸東京たてもの園」 | 徒歩 約2.0Km |
13:20 | 発 | 西武新宿線「花小金井」駅 | @140.-
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13:23 | 着 | 西武新宿線「田無」駅 | 徒歩 約0.4Km |
13:30 | 着 | 第33番「田無山 総持寺」
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徒歩 約0.5Km |
13:38 | 発 | 第33番「田無山 総持寺」 | |
13:48 | 着 | 「東大農場」 | 峯先生の説明、集合写真
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14:20 | 発 | 「東大農場」 | 徒歩 約1.5Km |
14:40
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着 | 第34番「慈光山 宝樹院」 | 集合写真
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14:50 | 発 | 第34番「慈光山 宝樹院」 | 徒歩 約0.2Km |
14:55 | 着 | 第35番「光明山 如意輪寺」
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15:00 | 発 | 第35番「光明山 如意輪寺」 | 徒歩 約0.3Km |
15:05 | 着 | 第36番「金輪山 宝晃院 | |
15:15 | 発 | 第36番「金輪山 宝晃院」
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徒歩 約0.7Km |
15:30 | 発 | バス停「谷戸小学校」 | (西武バス) @190.-
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15:37 | 着 | バス停「ひばりが丘駅」 | |
15:45 | 発 | 西武池袋線「ひばりが丘」駅 | @140.-
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15:47 | 着 | 西武新宿線「東久留米」駅 | 徒歩 約1.2Km |
16:15 | 着 | 第37番「宝塔山 多聞寺」 | 住職のお話
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16:40 | 発 | 第37番「宝塔山 多聞寺」 | 徒歩 約0.7Km |
16:50 | 着 | 「竹林公園」
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17:00 | 発 | 「竹林公園」 | 徒歩 約0.7Km |
17:10 | 着 | 「鮮の庄」 | (懇親会打上げ会場)
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19:00 | 散 会 |
第7回多摩めぐりは小平・小金井・西東京・東久留米4市にまたがり、西武多摩湖線以
東約7Km、西武新宿線・池袋線沿線南北約5Kmの地域にある霊場6ヶ寺、道草5ヶ所を 訪れた。 当日は前日の雨は上がったものの曇天。朝は肌寒い感じで、平均より2度ほど低い気
温。これが長丁場を乗り切るのに、大きな後押しをしてくれることになる。 行程は、道草を多く織り込み、極めてハードなスケジュールを組んだため、西武多摩湖
線「一橋学園駅」を定刻(9:00)全員揃って出発した。 駅から住宅街を25分程歩き、うっそうとした木々に囲まれた鈴木稲荷神社を横切り第3
2番霊場「鈴木山宝寿院」に到着。 住職のご母堂がお手入の 宝寿院境内
寺脇のバス停に長く横一列に並んで、バスを待つ。 我がグループが乗り込むと空いて
いたバスも満員。 途中渋滞に遭い、漸くバスを降りて梅園、畑を抜ける。長く伸びた縦隊は個々に談笑を
しながら歩くこと20分余、J‐1サッカーFC東京のグランドを過ぎ、新青梅街道の交差点 際にある「ガスミュージアム(東京ガス資料館)に到着。
左手の「ガス灯館」で、他のグループと一緒にガス灯点灯の実演を見る幸運に恵まれ
た。普段の見学ではなかなかお目にかかれないこと。これだけで予定時間の殆どを費や し、未練を残しながら「さようなら」。 ここからも移動はバス。今日の行程は、バス・電車を多用する計画を立てているが、難
所の西武線踏切もスムーズに乗り切り、玉川上水の桜並木の拠点「小金井橋」で下車。 小金井公園の桜の園
の観桜行幸を記念した松が1本、上水脇に高く立っている。
ひっきりなしに車が往来する道路を隔てて「海岸寺」があり、門前の木陰に「小金井桜樹
碑」が控え目に建つていた。今から190年程前に建てられたものだが、当時このあたりの 桜の景観が「武蔵八景」の一とされていたと記されている。昭和期、戦争をはさんで桜も浮 沈を繰り返したが、1993年の調査では桜並木は1134本にまで回復している。
都立公園中ではその広大さを誇り、園内には2千本の桜木を擁する小金井公園の中を
一路「江戸東京たてもの園」を目指す。勿論、桜花爛漫の情景はこの時期には見ることは 叶わない。 一行27名のうち23名は高齢者割引(65歳以上)の対象者。当番幹事がお願いした滞
在時間は、昼食を含めて1時間弱。行程の前後の関係でやむを得ないとはいえ、これだけ の施設見学にかける時間としては余りに少く、計画者としてメンバーの皆様には申し訳な いとの思い多々あり。乞うご寛恕。 取るも取敢えずという訳で、高橋是清邸1階座敷、店蔵型休憩棟2階うどん店や園内の
ベンチで慌しく食事。持参のラッキョウ、フルーツ、チョコレートなどが振舞われる。長く続 いている「めぐり」の間にいつしか定着して、今では毎回頂けるものと決め込んでいる方々 も少なからず居られる。
め、程なく多摩湖自転車道路の桜並木に入り25分位歩く。 今回の小金井エリアは玉川上水堤・小金井公園・自転車道と桜・さくら・サクラ。今、目に
するのはその樹木と濃い葉陰のみ。
寺域にある妙見堂にお参りし、別称ともされる「ケヤキ」の大樹を仰ぎこれを写真に収め
る角度を決めるのに思案し、次なる道草ポイントへ移動する。 東大農場は総持寺から5分の距離にある。東大農場は正式には「東京大学大学院農学
生命科学研究科付属農場」といい、所在地表示は西東京市泉町1丁目1番1号。到着が 計画より15分程遅れていたが、今日ご案内・ご説明をお願いした峯先生が入口でお待ち 戴いていたのにはいたく恐縮した。
田無にはもう「田」が無い。とはいえ、此処では色づきかけた稲が見られた。今年は冷夏
の影響で実の入り方が遅れているそうだったが、今度の土曜日は小学生を対象とした稲 刈り・脱穀等収穫祭の催しがあるとのこと。
東大農場を出て約20分、住宅街の只中にある第34番霊場「慈光山宝樹院」に着い
た。住職はお留守。ご母堂が2階の本堂を開けて下さりお参りした。 賽銭函は階段中ほどの炉台に取付けられていた。ご本尊は病苦を癒し、苦悩を除くとさ
れる薬師如来。眼病平癒祈願成就の折の奉納額をお見せ頂いた。
第34番からの3霊場はほんの数百bの間に所在しており、順打ちに回る。直ぐ近く数
分のところに保谷志木線道路に面して、第35番霊場「光明山如意輪寺」がある。
ここからバス停までは10分。依然住宅地の中を行く。今回は、前回と異なりお寺の住職
のお説法に接する機会に恵まれず、ために遅れ気味のスケジュールも漸く遅れを取り戻 した。バスで西武池袋線「ひばりが丘」駅まで乗り、更に電車で一駅、「東久留米駅」で下 車。 今日は終日曇り空。雲は次第に暗さを増してきたものの、天気はどうやらもちそうな感
じ。変化に乏しく結構疲れる道のりであっが、暑くなく、寒くもないお天気のおかげで、余計 な消耗もせずに済みそうだ。 駅を出たところにある打上げ場所を説明して、最終コースへ出発。駅から落合川に出る
まで5分、鴨が群れて騒がしい動きをするのを横目に見ながら川に沿って歩くこと10分、 今日最後の霊場第37番「日塔山多聞寺」に着く。
ご住職はわれわれの平均年齢とほぼ同じ68歳。お腰の具合が今ひとつと言われたが、
お元気な口調。当寺の来歴、ご当地の歴史の一端をご披露頂いたが、法話を伺うという よりは身内同士のお話し合いという感じで、くつろいだ心地よい時間を過ごさせていただ いた。 当寺もご多分に漏れず火災の為に幾度か堂宇を消失しているが、その多くは無住の折
に行きずりの者が暖を取る時の火の不始末によるものだ、とも伺った。 お寺を辞して、まだ聊か時間が残されていたので、メンバーの同意を得て当初計画から
は割愛していた「竹林公園」に立ち寄ることにした。落合川に沿ってもと来た道を戻り、老 松橋を渡ればまもなく左手に現れるのが東京100景に選ばれている竹ばかりの市管理施 設「竹林公園」である。
全員、無事に今日の行程を回り終えて、東久留米駅前の打上げ場所「鮮の庄」に向か
う。 何方かの万歩計では27,000歩近くを記録するなど、思いの他に歩き回った一日であっ
た。いつも感じることだが、終盤に差しかかるに従い、疲労の影もものかわメンバーの歩 調が上がってくることに驚きを禁じえない。 打上げでは、まずビールで乾杯。昼間の疲れはどこへやら、例によって談論風発。次第
に会話は高揚してくる。よく飲み、よく食べ、よくしゃべること約2時間、次回の行程を楽し みに散会した。 今日の「札所詣で」は充分な参拝も出来ず、「道草」も時間の関係もあって、とても心ゆく
までとは言えないスケジュールで、欲求不満気味であった筈ですが、メンバーの皆さんに
は幹事を責めることも無く、寛いお気持ちでご協力いただきました。 多 謝
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少しひんやりとした朝、西武多摩湖線「一橋学園」駅を出発。空には羊雲よりはやや小さい
兎ぐらいの雲が群れをなしていてその隙間からは青空が覗いている。兎雲の群は大きな波 を作ってうねっているが、天気はこれからどうなるのだろうか。
鈴木稲荷神社の境内を通って宝寿院へ。狛犬ではなくお稲荷さんのお使い姫の狐が2
対、4匹ともみな金網の籠がかぶせられていたのは何故なのだろうか。逃げ出さないように なのか、盗まれないようになのか。 宝寿院には大きな山茶花があって、高さは5,6mもあろうか、丸く好い形に枝を広げて、
ピンクと白の絞りの花が今や満開。私の家の山茶花などはやっと蕾をつけはじめたばかり だというのに、これはもうすばらしい見事な山茶花。この木の下にはお地蔵さんが佇んでお られるのも好ましい。 宝寿院の大きな山茶花 宝寿院の境内に咲いた花たち
境内にはまたいろいろの草花が花を開いていて、鶏頭や、もう盛りを過ぎた彼岸花、驚い
たことにはセイタカアワダチソウの一群が美しく黄色の花をなびかせていた。山門をはさん で山茶花の反対側にはカヤの木があって、カヤの実がいくつも落ちているのも珍しい。 宝寿院の前からバスで昭和病院へ。この頃になると空は雲が厚くなって、青空は全く見え
なくなった。昭和病院からガスミュージアムまでの途中には、長い金木犀の生垣やよく手入 れの届いた広い梅林などがあって、武蔵野の畑道が楽しめる。 ミュージアムのガス灯像
「行幸の松」から五日市街道を渡って海岸寺へ。幕命によって植えられた桜並木は江戸
時代から有数の桜の名所として知られていたが、その由来をつたえる小金井桜の碑が残さ れている。小金井街道を渡って都立小金井公園へ。 小金井公園はひろびろとして、思いっきり伸び伸びと育った樹木が適当に配置され、気持
ちのいいすばらしい公園である。桜の園エリアと宿根草園のエリアを通って江戸東京たても の園に入る。 たてもの入り口の金木犀
で、昔は格式のある家はみなこのような家であった。廊下のガラス戸に使われている板ガ
ラスは明治時代のもので、平面性が悪く外の景色が歪んで見える。これも昭和のはじめ頃 まではこうだったなと懐かしかった。 高橋是清邸(たてもの園内)
この間一部の住宅街を除いてずっと緑の道が続いてすがすがしい。残念なことには折角
バードサンクチュアリがあるのに鳥の姿は全く見えなかった。 田無駅までは電車。賑やかな街中でここだけは静かな三十三番総持寺に詣でて、東大農
学部農場へ。広広とした実験圃場の先のほうに畜舎とサイロがあって、ポプラの並木が植え られているのが珍しい。 この風景をスケッチに来ている人たちが何人もいて、皆さん楽しんでいる様子だった。この
ポプラの周辺には鴉が十数羽、飛び回っては鳴いていたが、畜舎のあたりには餌が多いの だろうか。ここの圃場は、持続的植物生産研究圃場で、一面のソバの花盛り。研究内容に ついては聞き漏らしたが背丈の低いソバ畑に何か意味があるのだろう。
この頃になると、空は全体が厚い雲に覆われてしまって、朝の波型の雲が予告したような
天気になった。しかし、幸いにこの日は最後まで雨に降られることはなかった。 農場を出て、住宅の間の細い道を曲がりくねりながらたどる。20分ほど歩いて三十四番
宝樹院。そのすぐ近くに三十五番如意輪寺。如意輪寺は武蔵野三十三観音の第四番札所 で、昨年3月にお参りしたことを覚えている。
そのときは境内にカタクリの花が咲いていたことを思い出した。武蔵野の時と違って今回
は寺の裏のほうから回って参詣する。 三十六番宝晃院へ向かう道で、如意輪寺の裏道には大きなヒイラギの木が何本も植えら
れていて、ちょうど白い花が満開。といってもヒイラギはモクセイの仲間で、その花もモクセイ と同じように葉陰の枝の周りに白い厚手の4弁の花を族生するので、あまり目立たない。 キンモクセイにくらべると甘い香りがする。ヒイラギの花に出会ったのは久しぶりであった。
東久留米駅から三十七番多聞寺までの1.2kmの道の後半は落合川沿いの土手を辿
る。落合川は川幅20mぐらい、両岸はよく整備された草地や柳などの自然が残されていて 落合川に遊ぶカルガモの群れ
多摩37番多聞寺の山門
カルガモもよく馴れていてすぐ足元まで近寄って餌をねだっているのが微笑ましい。
竹林公園はもう薄暗くなってきていた。よく育った孟宗竹のびっしりと茂った大きな竹林
が、一山全体を覆い尽くしている見事な公園である。その中を細い道が昇り降り巡り巡って 鑑賞するようになっている。下のほうに降りると、ここにも涌き水があって、かなりの水量の 小川をつくっていた。 このような竹林の維持管理は随分たいへんなのだろうと思う。「筍を取らないで」という立て
札がたくさん立ててあったが、竹林から外へ広がって逃げ出して行く筍の管理も難しいので はないだろうか。
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T はじめに
@ 総合幹事の榎本・青野さん、当番幹事の辻・小山・花牟礼さん、納経帳の藤井さん、い
つも写真を送って下さる助川・青野さんなど多くの関係者のご苦労に対して心からお礼を申 し上げます。 皆さん方のお力により、いつまでも記憶に残る楽しいひとときが持てました。有り難うござ
いました 今回、特に感心致しましたことは、辻さんの用意周到な準備やご案内に対するものであり
ます。痒いところにこれほどの手を貸してくださるとは、ただただ感激、頭が下がる思いであ ります。
分担する「随想」を、岩波「広辞苑」で確かめたところ、「思いつくまま」「感じるまま」「あり
ふれて感じたこと」と、出て参りましたので、これなら気が楽、勝手放題でも許されそうと、そ れこそ勝手に決めて気ままに記した次第です。 U 今回の巡行で今までと異なるところ
@ 電車・バスを多用し、思いの外の広範囲を、効率的に移動出来たことだと思います。こ
れにより、道草は、各種・各様のものが多数取り入れられ、従来にも増してこの部分の値打 ちが大きくなったと感じるものです。
宝樹院の大きな山茶花の花
のべつ聞かされると飽きても来ますので、たまには今回のように1カ所でも良かったのだ
と思いました。 V お値打ちだった道草
私が特にお買い得と感じているものは次のいくつかであります。辻さん・青野さん(データ
ライブラリー)の紀行文にもありますので、重複しないところだけ記しました。 @ ガス資料館
▽ ガス灯・3種類に火を付けて見せてくれました。最初のものは炎の色が赤黄色の裸火で
す。4炎が縦横に吹きだして、魚尾灯=Fishtailと呼ばれるとか、いかにも昔のガス灯の趣 がありました。2灯目は、木綿の袋の中に入れたガスマントルを燃やすもので、緑白色に輝
お祭りの行列の中を、絣の着物を着てそぞろ歩いているところです。夜店の屋台の、イカ
の姿焼きや金魚すくいと共にアセチレンガスを思い出します。ガスの匂いがきつく、いつま でもそばにいられませんでした。 ▽ 高島嘉右衛門と言う人が日本のガス誕生を支えた人だと言われます。
A 東大農場
▽ 広大な農場の中に、北大のポプラ並木をまねた一角があり、その昔そこを訪ねた思い
出が蘇りました。大木の並木も、広い敷地の中でこそ存在感があるようです。そこまでの道 中で、色付いたハナミズキが赤い実を付けて並んでいるところ、それを背中に写生をしてい る人たち、付近には「そば」の花盛りなどあり、これらは、ここが大都会だと言うことを忘れさ せてくれる風景でした。
や蛙などを追いかけたり、暗くなるまで三角ベース野球に遊びこけた、我々の時代とは月と
スッポン、せめて、このような原っぱで、思い切り駆け回って欲しいと感じるのは私だけでは ないと思います。
▽ 子供たちについて当てはめてこれを考えますと、あまり保護が行き過ぎると、フィルムで
覆われた温室の中で純粋培養されて育ったバラや、紫外線をシャットアウトされた茄子のよ うに、どこかが片輪にならないかと心配するものです。皆で大声を上げ、大騒ぎして遊べな い今の子供たちは可哀想だと思います。
戦後の地位は、必ずしも高いものでなかった百姓と言う仕事は、現在は士農工商から市
民平等になった明治維新ほどの大転換を迎えていて、元へ還ったのだと感じました。 B 小金井公園
▽ 見事な桜の大木1134本を含め、四季折々の花卉が園内を飾っているそうで、桜の時
期には約2000本の各種(ソメイヨシノ、ヤマザクラ、サトザクラ)桜が咲き誇り、桜の名所と して大賑わいになるそうです。 このぐりるを巡回すれば、都内には樹木や公園が少ないと言われることが如何に認識不
足であるかを痛感させてくれます。
C 東久留米の竹林公園 ▽ 予定では、時間がないから割愛するということでしたが、スケジュールに復元されて、お
値打ちの一つとなりました。夕闇迫る頃の、落合川沿いの小径では、鴨の群れ・川の中の 浮き草を眺めながら、夕焼け小やけを歌う子供たちの歌声も聞こえて、誠に風趣に飛んだ 昔ながらの風景を楽しむことが出来ました。
W 終わりに
ここに記しますことは私事であり、多摩巡りとは関係無いと考えておりましたが、このお遍
路がダイヤネットの活動行事であり、フォーラムのテーマである、「健康」や「パソコン技術」 にも絡んで、フィットしていると勝手に解釈するにいたり、あえて載せさせていただきました。 ご了承を願うものです。 @ 自分への金メダル(健康に因んで)
▽ 1996年、アトランタ・オリンピックで銅メダルを獲得した有森裕子選手。その感動のゴ
ールと共に忘れられないのが、「自分で自分を褒めてあげたい」というコメントでした。それ にしても、この言葉は多くの人たちの胸にズシンと響いたと感じます。 そして、人間の体力は底知れぬものとも思いました。僭越・ぶしつけながら、ここにお名前
を記載させていただいた方々は、加齢を華麗に、毎日を生き生きと過ごしておいでです。
▽ 私事ですが、9月の巡拝から戻って間もなく、腰痛に見舞われ、一時、立ち上がること
も覚束ない思いを致しました。整形外科の先生に、カルシュームが不足している、椎間板が 摩耗している、骨密度は同年齢の人に比して68%である、これは骨粗鬆症だ、と診断さ れ、ゴルフは当分禁止、歩行も1万歩が限度だと言いわたされました。 1ヶ月以上のリハビリをこなし、今回の巡拝には、おっかなびっくりで参加させていただき
ました。せっかく多摩巡りの初回から参加させていただいたのだから、皆勤したいとの思い が強く、私の気分の中には、前記の先輩方の生き様や、ロンドンの硝子箱(朝日新聞記事: 割愛)が後押しをして、くじけずに歩くことをモットーとしました。 36番宝晃院・弘法大師像
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神社と寺院は日本人の精神生活上欠くことのできない存在である。
巡拝の目的は、純粋な信仰心からのもの、単に自身の生活上万般な欲望を満たすためのも
の、人夫々であろうが、私の場合は後者の方に属しているようである。 参考:伊勢神宮(内宮)
今回は、この「屋根」にスポットを当て鑑賞のポイントを述べてみたいと思います。次回の巡拝
時に屋根鑑賞の参考になれば幸いである。 多摩第5番大正寺
多摩第11番慶性寺
多摩第37番多聞寺山門
番外「正福寺・地蔵堂
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